☆食事

ドックフードへの間違った認識


① たんぱく質


  
② 炭水化物


③ 副産物

  栄養食品に関する専門用語一覧を見ると、「副産物」という言葉があります。これは、質の悪い製品という間違って消費者に認識されてしまっています。そうではなくて、たとえば鶏肉の場合「副産物」とは内臓、卵(卵のプロテインは100%消化可能で94%のバイオアベラビリテイのある理想的なプロテイン源とされています)、首や肢のことを指します。野生動物にとっては、内臓が筋肉よりも好んで食べる部分で、栄養もほかの部分に比べて豊富です。実は、副産物と呼ばれる部分のほうが、メインの肉よりも優れた品質のプロテイン源なのです。したがって、原材料名の頭に「鶏肉」とあるからといってフードが質のよいものであるとは、言えません。

④ 保存料

  食品保存料を使用するかどうかは、いくつかの点を考慮しなければいけません。まず、保存料は油や脂質など酸化が早い成分の参加を防ぐ働きがあります。もし、酸化防止剤を加えなければ、フードは冷蔵庫で1週間以内に消費されなければなりません。
大抵、飼い主さんは、常温で何ヶ月もの間フードを置いておくものです。もし、保存料が入っていなかれば、フードには、酸化防止剤より酸化剤の方がたくさん含まれていることになります。研究によるとBHA(プチルヒドロキシアニソール)という酸化防止剤(よく使用されている)は、200ppmというとても少ない量でも有効であることがわかっています。BHAは、1300ppmという量を摂取しても犬の健康に影響を及ぼさないということがわかっています。(規定の65倍量)

⑤ 製造方法

  ドックフードの製造方法には、オーブン加熱と押出し成形の2種類があります。押出し成形は、大半の乾燥食品の製造に使われ、ペットフードの最新の製造方法です。一度に短時間に大量かつ少ない熱量で処理できるというメリットがあります。オーブン加熱から押出し成形への製造方法の移行によりペットフードの栄養成分の保持、質は大きく改善してきています。

⑥ 生フード

 調理済の肉より生肉の方が、消化しやすいのですが、すべての犬に当てはまるわけではありません。肉を加熱することでサルモネラ、大腸菌、リステリア菌などの細菌を除去することができます。サルモネラ菌に関しては、犬自身が病気にならなくても、菌摂取後14日間は菌のキャリアーとなり、便に菌が混入します。従って、菌に感染した犬の周囲の人間にとってのリスクが大きくなります。

ここ数年、オーガニック食品やより新鮮でシンプルな食品を求め、食生活の改善を試みる傾向があります。家族の一員であるペットの食事についても気を使う人が、増えています。ドックフードメーカーもその傾向を踏んで「ホリスティック」とよばれる商品を展開しています。アメリカ飼料検査協会(AAFCO)は、ペットフードの栄養成分表示を管理する団体ですが「ホリスティック」という言葉はまだ協会では扱われておらず、正しい定義や規制がないまま、パッケージに使用されています。北アメリカ市場では「USDAorganic」と表示のあるものが唯一正式な認定となっています。しかし、消費者にはペットフードがオーガニックであるかどうかを知るよしもないのです。

一番大切なものは、飼い主さんを信じてすべてをゆだねることしかできないペットの生活クオリティを改善し、より長生きさせてあげられるようにすることです。